2022年 沖縄県入域観光客概況

回復の兆し。2022年の沖縄観光業界。

2022年の沖縄県入域観光客数

【概況】2022年はこんな1年

2020年からのコロナ禍で日常生活は大きく変わってきました。

人との接触を避けるために様々な生活様式が変わり、外食や旅行といった外での活動が減り、家での娯楽が増え、今ではリモートワークの様な在宅での活動も増えています。

新しい生活様式が定着した2022年は、上半期こそ感染症の影響を大きく受けることもありましたが、夏を過ぎた頃からは少しずつコロナ禍前の様子が戻りつつある模様。

約2年半ぶりの国際線再開などアフターコロナが見え始めた2022年を振り返ってみます。

主な出来事

【年初】蔓延防止等重点措置

2022年の年初、1月9日(日)~2月20日(日)に蔓延防止等重点措置により行動制限がなされ、入域観光客も減少。

1月、2月合わせて約40万人の入域となり、コロナ禍前の40%程度の水準。

ただし表立った行動制限はこれが最後で、春以降は人出が戻ってきました。

【春休み】卒業旅行・家族旅行

3月、4月は学生さんの卒業旅行、家族連れの旅行が増え80万人を超える入域。

例年通りの傾向が表れ始めコロナ禍前の65%の水準。まだまだ復活には程遠い数字ですが、着実に盛り上がりを見せるようになっていきます。

【梅雨】記録的長雨

春休み、5月の連休と復調の兆しを見せていた沖縄観光ですが、梅雨入りと同時に記録的な長雨もあり観光客数は伸び悩み。

元々春に比べて落ち着く時期ではありますが、春休みからの流れを考えると人出が少ない印象が残っています。

【夏】感染拡大とコロナ禍前の水準

盛り上がりを見せたのが夏。コロナ禍前の閑散期と遜色ない水準まで回復。

一方で1日の感染症陽性者が6,000名を超えるなど、経済に振り切った県の政策の下で医療が崩壊したのも記憶に新しいところ。

それでも、これまで旅行を我慢していた人や、行先を海外から沖縄へ変えた方も多く、国内客だけに限れば90%に近い水準まで回復しました。

【秋】国際線が再開

秋に入ると韓国からの国際線が約2年6か月ぶりに再開。

感染拡大により一時的に途切れますが、その後状況が落ち着き台湾や韓国を中心に外国人観光客も戻り始め、国際通りや大型ショッピングセンターなどで外国語が頻繁に聞こえるようになっています。

【冬】コロナ禍前を超える国内旅行者

秋口以降もこの傾向は続き、受け入れ側がパンクする状況が各所で見られるようになりました。

従業員不足により、客数を減らすために値上げに踏み切るお店まで現れ、急激な変化に現場が追い付けていない現実が見て取れます。

2023年は更に追い風

2023年も回復傾向が続く見通し

2022年にコロナ禍前を超える観光客が訪れるなど、大きく回復を見せた沖縄。

これまで来沖を控えていた方々が引き続き沖縄を訪れることが想定され、また国際線についても順次回復していくとみられることから、2023年も更に盛り上がりを見せるでしょう。

一方で海外旅行へと足を伸ばす人も増え、沖縄の受け入れ側の容量・供給が限界を迎えており、マイナス要素もまだ含んでいる状況です。

しかし、概ね緩やかに回復していくとみられ、800万人という2015年水準まで回復することが期待されます!

以上、2022年の沖縄観光について考えました。