50年超の歴史に幕。建替の進む琉球銀行本店ビル。

建替中の琉球銀行本店を眺める

現在は仮本店で営業中

米軍政府施政権下に特殊銀行として設立した琉球銀行。

建替が行われる旧本店は1966年に建築されたもので、途中増築などを経て50年以上にわたり本店機能を果たしてきました。

那覇市久茂地の旧本店は老朽化に伴い既に解体され、近くの店舗に本店機能を仮移転し営業を続けています。

今回は、戦後から沖縄の経済を支えてきた琉球銀行の本店建替の様子を見ていきます。

琉球銀行の歴史

アメリカの下、特殊銀行として設立。

琉球銀行はアメリカ連邦準備制度(FRS)、フィリピン中央銀行をモデルに、米国軍政府の下、1948年に特殊銀行として設立。

設立当時は一般銀行業務のほか、通貨発行権、金融機関の監督権を持つなど中央銀行に似た機能を持ち、アメリカ財務省より政府公金受託銀行に指定されていました。

1972年に施政権が日本に移ると株式会社へ組織変更し普通銀行化。ドルから日本円への切替を行うなど沖縄経済を支えてきました。

その後、県内企業としては初の株式上場を果たし、沖縄県内企業の4割超がメインバンクとして利用しているという調査結果も出ています。

完成後は銀行とホテルが入居

琉球銀行Webサイト リリースより

銀行&ホテル機能

新しい本店は地下1階、地上13階建ての地上68m.那覇空港制限表面ギリギリの高さです。

銀行本部としての機能はもちろん、上層階には三菱地所グループのロイヤルパークホテルズが入居することで基本合意している模様。

これ以上ない立地に観光拠点が完成します。

ZEB Oriented 認定

新しい建物は免震構造を取り入れるほか、ZEB認定を受けた環境にも配慮した設計になっています。

ZEB認定は「年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナス」と定義されており、省エネルギーにも力を入れているようです。

建築の様子

2021年2月27日

旧本店での営業が終わり、解体される直前の様子です。

営業を終えた行内の内覧会が行われるなど、多くの方が見学に訪れ、アメリカ時代の名残が残る建物に触れていました。

2021年6月12日

解体工事が行われると同時に、周辺道路を含めた再整備も行うようです。

裏の駐車場も均されています。

解体工事は街クリーン株式会社が総合請負者となっています。

2022年3月15日

解体から1年ほどで更地になりました。

ちょうど沖縄が日本に再編入されてから50年。

これから新しい建物が建つのを想像すると、ワクワクしますね。

2023年7月14日

いよいよ基礎工事が始まり、重機が入るようになりました。

まだ全体像は見えませんが、敷地が広がる様子をうかがえます。

2023年12月3日

クレーンが入り、建物の柱となる部分が建ち始めます。

左手奥に見えるのが、琉球銀行の関連会社も多く入居する琉球リースビル。

こちらも1974年竣工と、古い建物の部類に入ります。

2024年1月8日

足場が積み上げられ、階層も高くなってきています。

ネットで覆われるなど、本格的に建築が行われているのがわかります。

2024年5月5日

中層階まで高さが出てきて、カメラに収まらなくなってきました。

13階建てという事なので、このあと周辺の建物と同じくらいの高さにまでなるのでしょう。

この先が楽しみです。

2024年9月25日

中層階まで高さが伸び、いよいよ上層部へと工事が進みつつある様子。

この時期は台風の接近もあり、台風対策としてメッシュシートが剥がされる期間もあり、表面の作りがぼんやりと見えたりもしました。

完成予想図のように、独特の凹凸の様なものが見えました。

因みに、この建設工事の設計は三菱地所設計・国建のJV。

施工は國場組・大米建設・屋部土建・仲本工業・金秀建設・大城組と県内有力企業のJVで行われています。

琉球銀行仮本店・旧ポート支店

@那覇市東町・旧ポート支店

本店ビルの建替えに伴い、現在は琉球銀行ポート支店のあった場所で営業を続けています。

那覇バスターミナルの正面にあり、モノレール旭橋駅の目の前にあるので、ここでも立地は悪くない。

本店の完成後はどうなるのでしょうか。

琉球銀行本店ビルは2025年10月竣工予定です。

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以上、建築中の琉球銀行本店を眺める会でした。

※掲載している内容は当サイト調べによる情報です。