【おきなわ雑学】沖縄の気候

沖縄の気候

亜熱帯の島、沖縄。

データで見る沖縄の気候。沖縄は暑くて年中半袖で・・・というイメージを持つ方も多いようですが、意外と冷えたりもするんです。

夏場には最低気温が28℃を超える日が続いたりと暑い日が続く一方で、冬場には降雪が観測されたこともある沖縄。

そんな沖縄の気候について今回は見ていきたいと思います。

沖縄の平均気温

沖縄は亜熱帯気候と呼ばれ、年間通して温かく自然豊かな島を形成してきました。日本でありながら日本とは異なる、特殊な環境で多くの生物が暮らしています。

亜熱帯というと赤道付近の熱帯地域と、日本をはじめ四季がはっきりしている温帯地域の間のような気候。冬場は比較的暖かく夏も陽射しが強いものの35℃を超えることは稀で、そこが過ごしやすいと言われる所以だと思います。

下のグラフは2013年~2019年の毎月の平均気温と、各月の最高気温・最低気温をとったもの。

2019年の熱帯夜は100日。真夏日が89日。猛暑日はありませんでした。平均気温が高く、最高気温と最低気温の差が小さいのも一つの特徴でしょうか。

因みに同じ年、東京は熱帯夜が28日、真夏日が55日、猛暑日は12日ありました。

このことからも夏場に極端に暑くなるのが東京の特徴で、35度は超えないけど年間を通して暑いのが沖縄ということがお分かりいただけると思います。

亜熱帯気候そのものに明確な定義は無いのですが、季節が夏と冬の2パターンしかないとも言われます。

今回は春夏秋冬、それぞれの季節から沖縄を分析してみます。

/spring

@春の天気

沖縄の春というとざっくり3月から5月あたりでしょうか。

冬場は沖縄も冷えるのですが、3月ごろから陽射しが強くなってきて暑さを感じるようになってきます。もちろん暑さ寒さを繰り返しながら徐々にですが、気温の高い日にはバスでエアコンが効いていたりもします。

4月に入って新年度を迎える頃、学校の教室ではムンムンと蒸し暑いなか新学期を迎えます。半袖であればまだ過ごしやすい時期でもありますが、冬服での生活は厳しくなってくきます。

5月は『那覇ハーリー』が開催される時期。毎年イベントや屋台、花火で盛り上がります。

沖縄で梅雨入りの平年値がこのハーリーが行われる時期で、那覇ハーリーが終わると本格的に梅雨入りを覚悟します。大型連休が明ける頃、落ち着かない天気が続いたりもします。

/summer

@梅雨明けまで

梅雨入りしてもずっと雨が降っているわけでもなく、時々まとまった雨が降って、晴れて・・・を繰り返し、梅雨はどこへ行った??となることも多い5月から6月のお天気

しかし6月も中旬から下旬にかけて恐ろしいくらいの豪雨がやってくるのも沖縄の梅雨の特徴。このタイミングで各地で土砂崩れや冠水のニュースが多く報道されます。この時期に沖縄に来られる方は十分注意してください。

6月23日 慰霊の日。

沖縄戦が終結した日とされ各地で式典が行われます。島が静かな1日となるわけですが陽射しも強く晴れている印象が強く、データ的にも梅雨明けの平年値が6月23日辺りでこの日を境に本格的な夏到来となります。

@夏の始まり

特にここ数年は暑さが増し、最高気温34度、最低気温29度というような日々が秋口まで続き、旅行で非日常を味わうには良いかもしれませんが、地元民には地獄の日々(‘◇’;)

沖縄で34℃なんて十数年前は滅多になかったこと。温暖化の影響なのでしょうか?近年はエアコンの24時間稼働が当たり前になりつつあります。

あとは晴れたり、カタブイがあったり、とにかく熱帯の天気が続き、9月に入ると少しずつ陽射しが和らぎ始めます。

カタブイというのは局所的なにわか雨のようなものです。那覇で大雨降ってるのに、隣の浦添市は晴れてますよ~みたいな。

@夏終盤

ここから秋口にかけて台風の襲来も増え、各地で大きな被害が発生することもあります。また、年によって台風の進路に特徴があるのも面白いところ。宮古島へ進む台風が多い年、大東島へ向かう台風が多い年、何故かその年の傾向が出ることがあります。

10月に入ると最高気温が30度に達しない日も出てきたりと、ようやく暑さが和らぎ始めます。

相変わらず日焼け止めクリームは手放せませんが、この時期に台風が来ると、北風を運んできて一時的に冷えることがあったりします。

地元の人は体感で覚えているので、この差を感じながら季節の移り変わりを判断していたりもしますね。

/autumn

@短い秋

個人的に一番好きな季節なのですが、一番短いであろう季節が秋。動けば汗ばむけど日陰にいると肌寒く感じる、独特の空気を感じる季節です

極端に寒いわけでもないので活動的でもあります。読書の秋、勉強の秋、スポーツの秋、食欲の秋…と様々な秋の良さを耳にしますが、ここ沖縄でも何をするにもちょうど良い季節です。

11月下旬ごろになるとやっと陽射しも柔らかくなってきます。上のグラフは全天日射量を表していて、一言で言うと地上で受ける太陽エネルギーの総量。肌感覚では、10MJ/m2を超えると焼けるなぁといった感じ。なので、ほぼ年中陽射しが強いんです。

@紫外線の強さ

実際に3地点を比較してみると特に夏から秋にかけて、沖縄での陽射しの強さが突出していることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

冬場でも東京と大差ないように感じるかもしれませんが、冬の沖縄はとにかく晴れの日が少ない。曇りや雨の天気が多いなかでこのエネルギー量なので、晴れた日にはそれなりの日光が肌へ届くことになります。

冬/winter

冬の時期でも平均すると17度前後の沖縄県。しかし時々1桁まで気温が下がり、更に風も強いことから数字以上に寒く感じ厄介なのが沖縄の冬

旅行者の中にも沖縄で厚手の洋服を買う人もいて、中には沖縄の方が寒いと話す人も。。。

当然数字で見ると沖縄の方が温かいわけで、人それぞれ感じ方もあるかと思いますが、最低でも羽織るものは持っておきたいですね。2016年には沖縄県内各地で降雪も観測されているので、決して沖縄の冬=温かいという訳でもないのです。

クリスマスまでは半袖で過ごすことも出来て、年末年始は割と冷えることも多い。そして成人式が終わるころ桜が咲き始め、日本一早い桜祭りが各地で開催されます。

そしてまた温かくなると春を迎え、1年が回っていきます。

季節によって違う顔

こうやって見ていくと、四季のないと言われる沖縄でも一応気温の上下があって、植物や動物も変化していくのです。

12月~2月を冬と呼ぶのであれば、5月~10月は夏と呼んでも良いくらい同じ天気が続きやすい沖縄の気候。

また、桜が1月に咲いたり、クリスマス頃まで半袖だったり、季節に対する感覚が日本のそれとは全然違います。そこがまた良さであったりもするんですよね。

ただ、年々暑さが厳しくなっていくのを感じていて、最高気温35度に達する日が出てきました。

今後も暑さが増していくとが予想されるので、沖縄を訪れる際には熱中症対策や日焼けによる火傷には十分注意していただきたいと思います!