沖縄都市モノレール『ゆいレール』駅別、利用者ランキング!

モノレールの利用者人数

一番使われているのはあの駅です。

沖縄都市モノレール「ゆいレール」

2003年8月10日(日)に開業以来6,600日余り、那覇市内の各地を結んできた沖縄都市モノレール『ゆいレール』。

開業当初は「実際に使う人はいないんじゃないか・・・」と揶揄されることもあったのですが、2003年8月に開業したゆいレールの利用者は、開業5か月で480万人を超える盛況ぶり。

年換算すると約1,150万人という利用者数になり、初年度から多くの方が利用していたことがわかります。

人の移動が多いスポットを各駅が結んでいることから仕事やプライベートで利用する人が多く、またバスの定時性の悪さに嫌気を感じていた層がモノレールへと流れたのも、利用者が増えた大きな要因だと考えられます。

そこに沖縄の観光ブームやルートの延伸が後押しして、2013年から2019年の6年間で利用者は倍に増え、県民や観光客など多くの人に利用される公共交通になりました。

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今回は、各駅の利用者人数をランキング形式にして発表します!!

ゆいレール開通までの歴史

開通の経緯

その前に、ゆいレールが開通するまでの歴史を少しだけ見てみます。

戦前、沖縄にはいくつかの鉄軌道があり、汽車や線路の跡地などが今でも保管されている場所があります。

戦争によって鉄軌道が無くなり、当時の鉄不足を理由に残った線路も回収されてしまいました。アメリカの影響もあり沖縄は完全な車社会へと変わったのです。

しかし、沖縄の経済発展とともに特に那覇を中心とした市街地で車による交通渋滞は慢性化し、その対策を求める声が各所から上がるようになります。

そこで決まったのが沖縄へのモノレールの導入だったのです。1972年の事でした。

開業まで

導入が決まった後はルートの選定が行われました。

当初、那覇空港から首里城近辺を通過し、現在のてだこ浦西駅がある西原付近までの営業区間が想定されましたが、実際には那覇空港駅-首里駅までの15駅を先行して開業することになります。

それが現在の終点てだこ浦西駅は沖縄自動車道に近いことなどから、パークアンドライド拠点として整備が進められており、中北部へのアクセスのアクセスの拠点として成長してくことが出来ると、今後が面白くなりそうです。

利用者数ランキング

延伸しました。

開業当初は那覇空港駅と首里駅を結ぶ15駅の運用でしたが、2019年10月に延伸工事が完了し新たに「石嶺駅」、「経塚駅」、「浦添前田駅」、「てだこ浦西駅」の4駅が加わりました。

全19駅となったゆいレールの利用者数。最も多かったのは地元の人間からすると意外に感じるかもしれないあの駅。

でも言われてみれば「そうだよな」と納得のあの駅。

それでは行きましょう!

 第19位 ~ 第14位

これからの活用が期待される駅。

順位利用者数(人/日)
第19位浦添前田駅548
第18位経塚駅640
第17位市立病院前駅1,000
第16位石嶺駅1,075
第15位てだこ浦西駅1,308
第14位儀保駅1,638

延伸後、新規開業した4駅が下位に沈むという結果。開発中のスポットもあり今後の伸びしろはあるとはいえ、不安要素の大きい結果です。

市立病院前駅は元々利用者の多い駅ではありませんが、病院関係者の利用も多く確実に市民の足として機能しています。

 第13位 ~ 第6位

地元の足として使われている。

順位利用者数(人/日)
第13位壷川駅2,051
第12位奥武山公園駅2,383
第11位安里駅2,435
第10位赤嶺駅2,469
第9位古島駅2,728
第8位美栄橋駅3,082
第7位首里駅3,316
第6位牧志3,355

この辺りも順当なランキング。前半は地元の方の利用が多い地域。後半は観光で訪れる方の利用が多い地域。

特に奥武山公園でプロ野球の公式戦や祭りといったイベントが行われる際は、奥武山公園駅や壷川駅で利用者が分かれることもあり、実質更に利用者が多い駅ともいえると思います。

一方、首里駅、牧志駅など観光地とリンクする駅では観光客の利用が多い駅でもあり、ランキングを押し上げる結果となっています。

第5位からはひとつずつ見ていきましょう!

第5位 小禄駅 (利用者数:3,754人/日)

「ジャスコ」直通。

那覇市最大の住宅地、小禄地区の「ジャスコ」に直通する駅。牧志駅とは対照的に利用者のほとんどが地元の人。

住宅地であることから周辺住民が通勤に利用したり、アクセスの利便性からイオン那覇へショッピングに訪れる利用者が多く訪れます。

比較的道路も大きく駐車場もありますが、バスの便数が少ないためにモノレールの利用が増えている側面もありそうです。

第4位 旭橋駅  (利用者数:4,308人/日)

バスターミナル・県立図書館・ホテル

第4位は那覇中心地のホテルが立ち並ぶ旭橋駅。今なお新しいホテルの建築が進む場所で、観光客・お仕事で訪れる方の利用が多い駅の一つです。

再開発事業で新しくなった旭橋地区は那覇バスターミナルはじめ、県立図書館や大手企業のオフィス、国の出先機関が入居するなど、交通・ビジネス両面で利用者が増えています。

ここから海へと歩いていくことも出来るので、レジャー目的の方も利用していることが考えられます。

第3位 おもろまち駅  (利用者数:5,672人/日)

那覇新都心!

那覇空港駅から約20分。

米軍基地施設の返還により開発が進んできた那覇新都心。サンエー那覇メインプレイス、DFSなどの商業施設やホテル、行政機関が集まるおもろまち地区の駅。

地元・観光客ともに多くの人が訪れ学生の利用も多い駅。ゆいレールの一般駅としては最も利用規模の大きい駅です。

因みに、おもろまちという地名は1999年に公募によって生まれた新しい名前で、『おもろ』は沖縄の言葉で『想い』を表す言葉なのです。

第2位 県庁前駅  (利用者数:6,813人/日)

県都・那覇の中心地

県経済・行政の中心地である那覇市久茂地、泉崎地区をカバーする県庁前駅。

県職員や市役所職員の利用が多いほか、各銀行の本店や大手建設会社、マスコミ・メディアの本社があるなどビジネスでの利用が最も多い駅です。

現在では県内唯一の百貨店となったデパートりうぼうが入る、『パレットくもじ』とも直通しているので一日を通して利用客の多いのも特徴です。

第1位 那覇空港駅  (利用者数:7,191人/日)

空の玄関口

沖縄の空の玄関口、那覇空港と繋がる那覇空港駅。

一番利用客が多いというのは驚きでしたが、年換算で260万人の利用者がいる那覇空港駅。県人口の8倍近い人が毎年沖縄を出入りしていると考えると、納得いく数字なのかなぁと感じました

【完了】車両・3両化計画進行中

工事進行中。

これまで順調に利用者が増えてきたゆいレールですが、新たな壁に直面します。

利用者の増加の一方で、「乗車出来ない人が増えた」、「ラッシュ時の人混みが激しすぎる」といった当初は想定していなかった出来事が起こるようになってきたのです。

これに対応する為に、ラッシュ時の運行間隔を最短4分に短縮するなどの対応をとってきましたが、それでもさばき切れない現実があるため、車両の3両化が決まり現在その準備が行われているところ。

2023年中には整備が完了する予定で、各駅構内で柵の取り換え作業などが行われています。

表.各駅予定工期(沖縄都市モノレール株式会社より)

No.駅名予定工期
(完了)1浦添前田駅2022年 1月上旬~2月中旬
(完了)2経塚駅2022年 2月上旬~3月中旬
(完了)3石嶺駅2022年 2月中旬~3月下旬
(完了)4首里駅2022年 3月上旬~6月中旬
(完了)5牧志駅2022年 3月中旬~6月上旬
(完了)6儀保駅2022年 4月中旬~6月下旬
(完了)7市立病院前駅2022年 5月下旬~7月下旬
(完了)8安里駅2022年 6月上旬~8月中旬
(完了)9古島駅2022年 7月上旬~9月中旬
(完了)10美栄橋駅2022年 7月下旬~翌3月上旬
(完了)11県庁前駅2022年 8月中旬~10月下旬
(完了)12奥武山公園前駅2022年 8月下旬~11月中旬
(完了)13小禄駅2022年 9月下旬~12月下旬
(完了)14赤嶺駅2022年 10月中旬~翌4月上旬
(完了)15おもろまち駅2022年 11月上旬~翌4月下旬
(完了)16旭橋駅2022年 11月中旬~翌3月上旬 5月中旬
(完了)17壷川駅2022年 12月上旬~翌3月下旬 6月中旬
(完了)18てだこ浦西駅2023年 1月上旬~4月上旬 6月中旬
(完了)19那覇空港駅2023年 2月中旬~4月下旬 7月中旬

沖縄都市モノレール ゆいレールWebサイトより

3両編成車両始まる

20周年に合わせて運行開始

沖縄都市モノレールの営業開始から20年経った2023年8月10日(木)から、3両編成車両の運行が始まりました。

現時点では2編成のみの導入ですが、今後増便していく予定とのこと。

以前より電車感の増した3両編成車の定員は、以前の1.5倍の運輸力があり朝の通勤ラッシュが少しでも改善されると良いですね。

以上、ゆいレールの利用者数ランキングでした。

いかがでしょうか。イメージ通りだった方もいれば、意外なところを発見した方もいるかもしれません。

延伸に伴い『個人所有の車との繋がり』についても様々な検討が行われているので、今後さらに利用者が増えていくかもしれません。

※このデータは沖縄都市モノレール株式会社が公表しているデータをもとに、当サイトで編集したものです。当サイトの内容に関して沖縄都市モノレール株式会社さまへの問い合わせはお控えください。