【簡単解説!】ふるさと納税の仕組み

ふるさと納税ってこんなもの

ふるさと納税とは??

@実際には寄付制度の拡張版

2008年にふるさと納税の制度が出来てから15年近くが経過しました。

この制度は進学や就職を機に首都圏などへ生活の場を移した人々が、「自分の生まれ育った土地にいくらか納税できる制度があっても良いのではないか」という問題提起から始まり実現した制度です。

近年では制度自体も広く知られるようになり、2021年の利用者は740万人に上ると言われています。

@こんなことが出来る!

ふるさと納税は「納税」と名前がついていますが、厳密には地方自治体への寄付にあたり、寄付による税額控除がより拡張されたものがこの『ふるさと納税制度』。

各自治体が政策を実現するために必要な財源として寄付を募り、そのお礼として各地の特産品や土地ならではの品を受け取ることが出来るというものです。

また通常の寄付より税制優遇を受けることが出来て、所得税や住民税の控除を受けることが出来るという制度です。

今回はふるさと納税の仕組みや控除される金額の計算方法などをご説明いたします。

具体的にこんなメリットがあります。

先にもお話した通り、ふるさと納税は地方自治体へ寄付をする行為です。

自分が住んでいる市町村以外の自治体に対して寄付し、その返礼品を自分で選ぶことが出来るというもの。

もちろん、返礼品不要で自治体の為に使ってくださいという方法も選択できます。

そしてふるさと納税には税制控除の特例が認められており、原則として自己負担2,000円を超える分については全額控除される仕組みとなっています。

具体的な算出方法については次の控除額の計算方法をご覧ください。

控除額の計算方法

ふるさと納税イメージ

@所得税の控除

所得税については、ふるさと納税額から自己負担額2,000円を引いた額面に所得税の税率をかけた金額が控除されます。

所得税からの控除額=(ふるさと納税額ー2,000円)×(所得税の税率※1)

なお、2037年までは復興特別所得税の控除がかかり、内訳は若干変わりますが総額の変更はありません。

@住民税の控除

住民税は基本控除と特例控除の2つの控除が加算されます。

住民税の基本控除額=(ふるさと納税額-2,000円)×10%

住民税の特例控除額=(ふるさと納税額-2,000円)×(90%-所得税の税率)

なお、特例控除額が住民税所得割額の20%を超えた場合は下記の通りとなります。

③’住民税の特例控除額’=(住民税所得割額)×20%

@上限額について

ふるさと納税はその人の収入や保険料等によって、自己負担額が2,000円を超える寄付額が変わってきます。

一般的に住民税所得割の20%が限度額の目安になると言われており、目安として次の式で表されます。

寄付金限度額=(住民税所得割額×20%)/(90%-所得税税率×1.021)+2,000

それぞれの環境によっても変わってきますが、おおよその目安が表になって公表されています。こちらからご確認ください。

ふるさと納税の流れ

1.ふるさと納税を行うプラットフォーム選び

ふるさと納税は各自治体に直接問い合わせることで行うことも出来ますが、様々なWebサイトを通して寄付を行うことも出来ます。

Webサイトによってはポイントの付与によってよりお得に活用することが出来たり、配送の手配を一括して行っているサービスや、携帯電話料金と一緒に支払うキャリア支払いに対応しているサイトもあったりします。

また、掲載されている自治体や返礼品の内容もサイトによって異なってくるので、色々な所で実際に確認しながら進めていくのがオススメ。

2.自治体・返礼品を選択

自治体や返礼品を見ていると、ふるさと納税の金額が併記されています。

自分の寄付したい金額と欲しい返礼品、応援したい自治体などを選びます。

上限に達しない限り基本的に年間の自己負担額は2,000円となるので、その辺りも考慮しつつ探しましょう。

3.住所等の情報を入力し支払い

自治体・返礼品の内容が決まったら配送先や支払い方法を選択し、決済を行います。

4.税額控除の為の申請

●確定申告

税額控除には2通りの方法があり、基本はふるさと納税を行った自治体から発行される受領書を持って確定申告を行うという方法。

これによりその年の源泉徴収税の控除と翌年の住民税額が確定します。

●ワンストップ特例を使う場合

収入源が1か所だったり、医療費控除が無い場合など確定申告の必要がない方は、ふるさと納税の回数が5回以内の場合ワンストップ特例の対象となります。

ふるさと納税を行う際にワンストップ特例の申請をすることで、確定申告の手間を省くことが出来ます。

なお、この場合は所得税控除は行われずに住民税控除に振り分けられます。

各地のふるさと納税返礼品

ふるさと納税 Q&A

Q.ふるさと納税の寄付の都度、自己負担額2,000円が発生するの??

A.ふるさと納税の自己負担額は年間の寄付額に対して適用されます。したがって、控除上限額以内であれば年間で合計2000円の自己負担となります。

Q.ふるさと納税は誰でもできるの??

A.基本的に誰でも行うことは出来ますが、寄付金控除を受けるためには「ふるさと納税を行う名義」と所得税や住民税の「納税者の名義」が同一である必要があります。

Q.今住んでいる自治体にも寄付できるの??

A.ふるさと納税自体は行えますが、返礼品は受け取ることが出来ない場合がほとんどのようです。詳しくは当該自治体へお問い合わせください。

以上、ふるさと納税制度についてのお話でした

※当サイト調べによるものです。