伝統と革新 宙吹きガラス工房 虹

宙吹きガラス工房 虹

読谷村やちむんの里に工房を構える『宙吹きガラス工房 虹』。ずっしりとした存在感と他にはないデザインが目を引きます。

上の動画からもわかる通り、温和でやさしい雰囲気の稲嶺盛一郎さん。落ち着いた工房の雰囲気は代表が作り出す空気なのでしょうか。

盛一郎さんは長年の修行を経て1995年に『琉球ガラス工房 絆』を設立。様々な経験を得て戻ってきたのが父親の盛吉氏が立ち上げた工房。

廃瓶を活用する従来の製法と、これまでの枠組みにとらわれない新しい発想を取り入れた現代風の伝統工芸を継承しています。

現在は盛一郎氏が代表を務め、通常のガラス作りより一手間も二手間もかけた、複雑な形・模様の作品が多くみられます。

今回は特殊な製法も魅力の虹工房のグラスたちをご紹介していきます!

土紋グラス

表面に土を溶け込ませたこれまでになかった琉球ガラスで力強さを感じることが出来ます。見た目の通り持った時に伝わる土の質感は焼き物のそれ。その上から再度ガラスを重ねることでうねりを表現しています。

長年使用することで少しずつ変化していく土の色合いを見ていると、世界に一つだけの一点モノとして愛着がわきますよ!

その日の気温や湿度、窯の調子などグラスの仕上がりを左右する要素はたくさんあり、毎回違ったグラスが出来上がります。だから、販売所やお店に並ぶ虹工房のグラスはすべてが違う形をしています。

まったく同じ形に仕上げる技術も職人の技だけど、その日の天気や窯に合わせてベストなグラスを作り上げるのもまた職人の技。

アイスカット

人気を集めるグラスにアイスカットと呼ばれるものがあります。ヒビが入ったような模様とザラザラした表面の手触りが特徴のグラスです。

これは、一度形を作ったグラスを熱いうちに水に入れることで敢えてヒビを入れ、更に加工することで完成する作品。

大胆な模様が手に取る者を惹きつけています。

斬新な取り組み

昔からの廃瓶を使った琉球ガラス作りはこれまでと変わりませんが、その原料に土を使用したり、備長炭を使ったり、カレー粉を使用したり、、、次々と新しいアイディアで琉球ガラスを作り上げてしまう虹工房さん。

ガラスを作る際に異物(土とか・・・)を混ぜるとガラスそのものの強度が落ちたり、割れやすくなってしまったりすることもあるそうで、そこを克服するためにはかなりの労力を割いているそうです。

宙吹きガラス工房 虹

営業時間9:00 ~ 18:00
定休日年中無休
所在地沖縄県読谷村座喜味2748(那覇空港より車で約70分)