10月17日は『沖縄そばの日』
沖縄そば は先人たちの努力の賜物。
郷土料理・沖縄そば
沖縄の郷土料理として全国に知られる沖縄そば。
蕎麦粉を使わない麵としても有名ですが、日本に編入された後に紆余曲折を経て、ようやく「そば」として名のることが出来るようになりました。
沖縄そば は100年以上の歴史をもち、沖縄県内各地に名店と呼ばれるお店が存在します。
ある統計では1日当たり20万食が消費されているとされ、各家庭でも日常的に食されているほか、年越しそばとして沖縄そばを食べる家庭も多くあります。
今回は沖縄そばについてまとめましたので、是非ご覧ください。
県民食、沖縄そば
沖縄そばの原材料
ご存じの通り、沖縄そばの麺にはそば粉が使われていません。
小麦粉を原料にかんすいや塩を使い、最終的には茹でた麺に油をまぶします。これによりあの独特のコシとコッテリ感が生まれるのです。
そばの味を決める出汁は、豚骨を茹でて鰹節を加えるのが基本。あとは好みで鶏ガラを使ったり、魚介系の出汁を取る所もあります。
トッピングは三枚肉、卵、ネギ、かまぼこがオーソドックス。ここに島とうがらしや唐辛子を加えてアクセントをつけるのも良いですね。
県民食沖縄そば
沖縄そばは1日20万食が食されると言われるほど、沖縄では日常的な料理。
家庭や外食でそばを食べる機会は多く、お盆やシーミー、年越しそばとして食べる家庭も多くあります。
出汁を取る所から作るご家庭もあって、その味は家庭によっても違うのが面白いところ。
最近では三枚肉を使った沖縄そばだけではなく、ガッツリ食べることが出来るソーキそば、ヨモギをふんだんに乗せたフーチバーそば、野菜たっぷりのチャンプルーそばなんてものもあります。
因みに、沖縄でそばというと沖縄そばを連想する人が多く、そば粉を使った日本のそばは「日本そば」と呼んで区別することが多いです。
沖縄そばの起源
沖縄そばの起源
沖縄そばの起源をたどると、琉球王朝時代にまでさかのぼります。
時は1534年。
当時の琉球国王が亡くなり49日供養が行われた際、中国のそばを献上したのが沖縄そばの原型と言われています。
当時は王族・貴族の間で食されていた宮廷料理でしたが、明治時代に入ると富裕層の間にもその味が広がっていきました。
県民食として広がる
大正時代に入ると次々と「そば屋」さんが登場し、各店が競うように新しい商品を開発していきます。
この頃から、そばにかまぼこを載せたり、紅しょうがを盛り付けたりと、現在の形に近い沖縄そばが登場しました。
当時は『井筒屋』『三角屋』『万人屋』といった繁盛店が現れ、それぞれが個性を発揮した沖縄そば作りを行っていました。
因みに現在流通している沖縄そばは、井筒屋の形と言われています。
その後戦火が過ぎ、焼け野原から立ち上がり再び沖縄そば作りが軌道に乗った頃。新たに『ソーキそば』が誕生します。
ガッツリ食べることが出来るソーキそばは当時、これまでの概念を覆す大きな衝撃と共に受け入れられたようです。
『そば』として認められるまで
公正取引委員会からの指摘
戦後再び沖縄そばが広まり、県民の間でも食べられるようになった頃。
1976年。日本に編入された沖縄は公正取引委員会よりある指摘を受けます。
『そば粉を使用しない沖縄そばを、そばと表示してはいけない』
そばと名乗るためには「そば粉を原料として30%以上使用する」という決まりがあり、これに従うと沖縄そばは『沖縄風中華そば』と呼び方を変えないといけなくなる。
長年県民に親しまれてきた沖縄の食文化を守るために立ち上がったのが、当時の沖縄県生麺協同組合の方々でした。
沖縄そばの名称を勝ち取る!
当時の組合理事長、土井健一氏らは何度も公正取引委員会に折衝を続け、沖縄県内であればという条件付きで沖縄そばの名称の使用が認められます。
しかし、日本全国でこの名称を使用したいとさらなる交渉を続ける中で、特産品・特殊名称として登録するという案が出てきました。
そして『生めん類の表示に関する公正競争規約施行規則』にある規定により、『本場・沖縄そば』として特産品の認定を受け、1978年10月17日に晴れて日本全国でも沖縄そばの名称を使用することが出来るようになったのです。
沖縄そばの定義
特産品としての沖縄そば麺にはしっかりとした定義が存在します。
その定義12個を見てみます。
1,沖縄県内で製造されたもの
2,手打式(風)のもの
3,原料小麦粉 タンパク質11%以上 灰分0.42%以下
4,カ水量 小麦粉重量に対し34%以上~36%以下
5,かんすい ポーメ5度~10度
6,食塩 ポーメ5度~10度
7,熟成時間 30分以内
8,めん線 麺の厚さ1.5~1.7ミリ切歯番手 薄羽10番~12番
9,手もみ 裁断されためん線は、ゆでる前に必ず手もみ(工程)を行う
10,ゆで水のPH8~9
11,ゆで時間 約2分以内で十分可食状態であること
12,仕上げ 油処理してあること
普段耳にしない単語が並びますが、厳しい条件の下で沖縄そばが製造されていることがお分かりいただけるかと思います。
色々ある沖縄のそば
沖縄のそばと一口に言っても、様々なタイプのそばがあります。
また、地域によっても麺や出汁、お肉の種類が異なるのが特徴。
数あるそばの中からいくつか、ご紹介します!
ソーキそば
沖縄そばのお肉がソーキに替わったバージョン。
骨付きかどうか、軟骨かどうかで様々なバリエーションがありますが、煮込んで柔らかくなった軟骨ソーキを使うのが最近の主流です。
通常のそばに比べてボリュームがあり、ガッツリ食べられるのが人気の理由。地元でも一番食べられているそばです!
大東そば
沖縄本島から東へ約400km. サンゴの隆起によって出来た、沖縄最東端地域の島。
大東そばの特徴はその面の太さ。太くて縮れが強く、食べ応えがしっかりしています。
出汁には塩味の効いたスープが使われることが多いようです。
宮古そば
一方の宮古そば。縮れの無い平麺が使われることが多く、スープもあっさりした味付けが多いです。
トッピングは沖縄そば同様に三枚肉やかまぼこ、ネギといった同じ具材を使っていますが、沖縄そばが麺の上に具材を並べるのに対し、宮古そばでは具材は麺の下に隠れるのが面白いところです。
フーチバー(よもぎ)そば
若干癖の強いそばですが、コッテリした沖縄そばとフーチバーでうまくバランスの取れたそばです。
お店によっては注文時に本当に食べれますか?と念を押されることもあるのですが、パクチーやミント系の食べ物が好きな方には相性が良いかもしれませんね。
野菜そば
名前の通り野菜具だくさんのそば。キャベツ、玉ねぎ、にんじん、もやしなど、野菜をふんだんに持ったそばで、SPAMなどのポークが三枚肉の代わりとして使われることもあります。
地元の食堂でもよく見かけるメニューですよ。
オススメの商品
@サン食品のソーキそばセット
@国際通りのお食事処
以上、沖縄そばについてまとめでした。
※内容は当サイト調べによるものです。